2004年8月

8月4日 差


日曜日に秋葉原にふらっと行ったのですが、そこでチョコチョコ目についていたのがアントラーズのユニフォームを着ている親子連れとか、バルセロナのユニフォームを着ている人たち。味の素スタジアムでレアル・マドリード×ヴェルディがあるのは知っていたけど、国立でもバルセロナ×アントラーズがあったんですな。どっちの試合も得点のたくさん入った
(一方的にゴールされまくった)試合でしたが、個人的には銀河系よりもロナウジーニョが見たかったです。本当に彼のドリブルを見るだけでも、お金を払う価値があると思いますので。まあそれ以上にレアルとバルサが国立あたりでクラシコをやってくれたほうが(あるいはバレンシアも入れてリーグ戦とか)良かったですけどね。

スペインのビッグクラブが続々と日本で試合をし、多くのお金を稼いで帰っていきましたが、レッズはイングランドに乗り込んで南米の雄、ボカ・ジュニアーズとボーダフォンカップで対戦しました。録画中継で観戦したので結果を耳に入れないようにするのに苦労しましたが、まあ、思い出させてくれましたねえ、このチームはセットプレーからよく失点するチームだったということを。Jリーグでの対戦相手ではなんとかなるレベルまでにはなった守備も、このレベルになれば簡単に得点されちゃうもんなんだなあと。それも3失点ですからね。ちょっと考えさせられました。

どちらのチームも日本からイングランドに入って日も浅く(ボカもアルビレックスと試合をしてました)時差の影響とか、コンディションの維持の難しさが来日してくれた各クラブのように出ているはずですが、それにしてもオールド・トラフォードという特別なハコに飲まれていた感は否めませんでした。まあ無理もないでしょうけどね。日本のクラブチームとしては初めて、日本代表だって試合したことがない場所ですから。緊張するなという方が無理なのかもしれませんけどね。

そんな中で気を吐いてみせてくれたのが、エメルソンアルパイ。この両外国人はやっぱり、見劣りしない感じでしたな。アルパイもイングランドに対していろんな感情をもっているでしょうし、気合いの入り方が違いました(スライディングにもいつも以上に切れがありました)。そしてエメルソン。インテル戦でも思いましたが、相手が強ければ強い程彼のプレーは力強くなり、良さが際立って見えます。この試合でも開始早々にPKを奪取。「このぐらいなら大丈夫だろう」というようなバックパスをかっさらっていったスピードは、紛れもなくどこの国でも通用するでしょう。彼を日本で見られることに、感謝します。

日本人選手だって全く駄目だった、とまでは思いません。まあ、流石に恐ろしい程早いボカのプレッシャーに戸惑っているなというのは分かりましたが、それだって前線からボールを追い回す山瀬選手山田選手のオーバーラップなどには期待も持てましたし、エメルソンと代わって途中出場した横山選手などはルーキーイヤーでトップ初出場試合で、いきなりボカ・ジュニアーズから得点を奪いましたからね。Jリーグでも出場していない選手がこの試合から得たもの、そして得点した感触は今後の彼にとって非常に大きな経験になるんじゃないかな、と思います。セカンドステージでもチャンスが巡ってくるかもしれませんから、期待したい所です。

ただ間違いないのは明らかにレッズとボカには差があります。個人技というのは勿論ですが、組織としての成熟度がレッズはまだまだ低い。ボールが流れるように動く、というレベルには及んでいません。もっともっと上を目指していくべきクラブですから、こういった場所で得た経験は絶対に無駄にならないでしょうし無駄にしてほしくないです。そして、忘れてはいけないことは、こういった大会に出場できるのもレッズがタイトルを獲ったからであり、今後もこういう経験を積むためには国内で勝ちまくるということが大事なわけです。海外のビッグクラブと真剣勝負をするため(この場合はACLも含みます)にも、セカンドステージには良い結果を期待したいし、ナビスコカップも連覇してもらいたいです。そしてなにより、この遠征での最大の目玉でもある、ホームのマンチェスター・ユナイテッドとの真剣の戦い、次に繋がる戦いを見せてもらいたいと思います。それにしても賞金があるせいかボカは結構本気でしたなあ。そんな相手と試合出来たレッズは幸せもんです。


8月10日 連覇は偉業、でも…


Jリーグが中断している間にヨーロッパからいろいろなクラブがやってきて親善試合をしたり、オリンピック代表が本番に向けてのテストマッチをこなしていく中、この期間の退屈を十二分に埋めてくれたのが、
中国で行われていたアジアカップでした。この日記においては全く触れてきませんでしたので、大会も終わり、日本が無事に連覇を成し遂げたということもあって、ちょこっと書き残しておこうと思います。…雷雨のために中止になったボーダフォンカップのマンチェスター・ユナイテッド戦は、ただもう残念だったというしかないので触れずにおきます(また情報を遮断してテレビ埼玉を見たら、レッズがホームのユニフォームを着ていてマンUが青のユニフォームを着ているのかと思っちゃいましたよ。良く見たらボカ戦の再放送をしていたんですな)。

今回のアジアカップにおいて日本の優勝はもはや絶対条件でした。この目標は、少なくとも2000年当時の日本代表ならば決して高くないハードルのように感じました。それ程、当時の日本代表はアジアの国々の中で抜きん出た存在に思えたからです。それが実際に4年後どうなっていたかといえば、大会中にそれほど大きなインパクトを与えることもなく今までに積み上げてきた経験の差で勝ち上がっていったように思われます。そして、今までノーマークだった中東の国々に思った以上に苦戦した、というよりもしなくていい苦労をわざわざさせられたという印象の残った大会となりました。

まあ開催国が中国であり、この時期の中国、しかも日本が予選で戦った重慶という場所はとても暑い所でコンディションを維持するのに不利であったということや、Dグループに組まれたことにより試合間隔が他のグループよりも短いということで移動が全くなく、比較的涼しい北京でずっと試合をしたAグループの中国とは随分とハンデがあるようにも思えて、そんな中で良く勝ち上がったなとも思いますが、それらのことは大会が開催されることが決まって、グループ分けされた時点ですでにわかっていたことで、理由にしてはいけないと思うんですよね。それなら事前にオリンピック代表のように暑さ対策をしていけばいいことだし、日程が詰まっているならグループリーグ突破が決まっていた最終戦のイラン戦でメンバーの底上げというか、サブメンバーを使うことだって出来たわけですから。準々決勝のヨルダン、準決勝のバーレーンといった相手に対しても、本当に歯痒い戦いをしてくれました。確かに、以前良く中東勢に見られたカウンターばかりではない、近代的(というかヨーロッパ的)な戦術で良く組織されていたとは思いますが、それにしたって日本はこんなチームだったか?と疑ってしまうような内容でした。レバノンでのトルシエ監督下の日本代表は、まさに総力戦といった形で勝ち上がっていったのに対しジーコ監督下の日本代表は特定の選手に随分と苦労させるんだなという、昨年のコンフェデレーションズカップ同様のイメージで、チームを22人としては考えていないなという感じでした。

北京での中国との決勝では一番疲労があると思われるのに、大会の中では一番日本らしい戦い方が出来ていました。この試合でパフォーマンスが上がった理由の一つが気温にあるとすれば、やはりそれなりに対策しておけばここまで苦労しなくてすんだんじゃないの?と嘆きたくもなります。

そんな戦いを続け、中国サポーターのなかば狂信的とも言えるサポート姿勢(反日姿勢)にも屈しなかった選手たちには頭が下がります。本当に良くやってくれたという思いで一杯です。でも、みんなはもっとやれるぞ、こんなもんじゃねえだろといってあげたくもなります。組織としての調和が左程なく、個人の才能に著しく頼り、およそ美しいとはいえない形で泥臭く、しぶとく、粘り強い戦いをして勝ち取った連覇という偉業。でもそこに、チームとしての上積みは本当に出来たのか?怪我で離脱した選手が戻ってきても、チームとして発展したプレーが見られるのか?何より、日本は強くなったのか?どうにも戦い方に疑問が残ってばっかりで、今後のアウェーでのワールドカップ予選が気になります。それでも、負けることはないんでしょうけどね…。


8月13日 最後のセカンドステージ


えー、12日に
アテネオリンピックが開幕しました。開会式もまだなのに不思議な感じがしますが、オープニングゲームの女子サッカー、日本×スウェーデンを見ていたら本当にもう、ワクワクしてきました。なんだかんだいっても今回も色々見てしまうんだろうな、と思います。14日はセカンドステージの開幕戦なのですが、テレビ放送がCSでしかないので残念ながら僕は家で柔道を見ることにします(ウイングスタジアムでの開催だったら、なにがなんでも神戸に行ってましたが)。

とまあ、最初からちょっとネガティブな書き方ですが、それもこれも翌日の男子サッカー、日本×パラグアイの情けない試合のせいということにしておいて下さい。感想としては、後半の戦い方を、最初から出来ていれば苦労しなくてすんだんじゃないかということでしょうかね…。今までもアジア大会、そしてオリンピックアジア最終予選等でも薄々感じてはいたのですが、本番に来てまでも采配や選手起用に迷いがあることから、山本監督は良い指導者、先生ではあっても良い勝負師ではないんだなということを確信しました。組織の作り方に疑問があっても結果だけはきっちり残してきたジーコ監督とはまるっきり反対な感じがします。後々評価されるのはどちらかといえば、きっと後者なんでしょうな。まあ、幸いなことにイタリア×ガーナが引き分けて、勝ち点差を離されなかったのでまだまだチャンスはあるんじゃないでしょうか。選手たちにはなんとか自分たちで道を切り開いていってもらいたいと思います。そして、駄目だったら達也と闘莉王はジュビロ戦に出られるということでそれはそれでアリということですな。

さて、いよいよセカンドステージが始まります。ファーストステージを獲ったのは、昨年完全優勝のFマリノス。流石に2年連続完全優勝なんて甘い夢を見させるわけにはいきません。ただファーストステージでの上位陣(ジュビロ、FC東京、アントラーズ、グランパス等)を筆頭に他のチームも優勝を狙ってくるでしょう。このあたりのチームにジェフやガンバが絡んできて最後まで盛り上げていくのではないか、と予想します。で、その渦の中心にいるのがレッズである、と。

レッズのファーストステージの勝ち点は25。総得点が30で総失点が24。得点力に満足はしても失点数は褒められたものではありません。それを埋めるためにやってきたのがアルパイ。彼にはここ近年の外国人DFたちのように怪我で離脱することなく、フル出場してもらいたいと思います。坪井選手がいなく、闘莉王が代表で不在の今、間違いなく替えの効かない大事な選手です。また、様々なポジションをこなせる平川選手などもセカンドステージのキーパーソンでしょう。

本気で優勝を狙うのであれば、やはり勝ち点は30以上が目標になります。が、ファーストステージに関してはFマリノスは36も稼ぎましたのでセカンドステージも同様にそれぐらい、少なくとも33(単純に考えれば11勝がノルマ)は欲しい所です。かなり厳しい数字かと思いますが、今季のレッズはホームで未だに負けなし(除くナビスコカップ)です。しかもファーストステージよりも1試合多い8試合を戦えます。ジュビロ、エスパルス、グランパス、ガンバにはきっちりと借りを返す必要がありますな。また、残りのヴェルディ、アルビレックス、Fマリノス、サンフレッチェにもホームにおいていい格好をさせるわけにはいきませんので、きっちり潰しておきましょう。セカンドステージも同様に負けなしで、6勝2分けぐらいで乗り越えていけばベストでしょう。

優勝するためにはアウェーでの勝ち点を如何に奪うかが本当に大事です。思えば、ファーストステージはその部分が少し淡白でした。今回は少なくともヴィッセル、トリニータ、セレッソ、レイソルといった現時点で下位のチームには絶対に勝っておきたいです。そして、ホームで滅法強いアントラーズやFC東京から勝ち点を引き出させ、当面のライバルと言えるジェフを料理することが出来れば、当初の目標勝ち点に到達し、一番高い場所も見えてくるのではないかなと思います。

最後の2ステージ制です。日本最大観客収容数を誇る横浜国際と、日本最大のサッカー専用スタジアムの埼玉スタジアムを使用して行う、最後にして最大のチャンピオンシップを今年は、派手に開催したいもんです。そのためのハードルを飛び越える準備は、ファーストステージできっちり出来たと信じます(本当に信じたい)。これからの3か月半を、レッズが最高に楽しいものにしてくれるよう、期待します。