2004年4月

4月3日 問題点、山積


えー、行く予定がなかった(というか行けると思っていなかった)ジュビロ戦に、思いもかけず行ってきました。快晴のヤマハスタジアム磐田は昨年とは大違いで実に過ごしやすかったです。ただ、試合に関してはやはりというか、
いろんな意味で問題点が多かったように感じられました。そして僕にとっても、いろいろと反省点の多い試合観戦になりました。

レッズは、後半特に良い様にジュビロにあしらわれてしまいました。ボールを繋がせてもらえない、それどころか持たせてももらえない、そんな感じでした。ハーフウェーラインよりもジュビロの最終ラインが上がり、フィールドの半分以上を制圧してサッカーをしているのを観たときは、ちょっとショックでした。挙げ句の果てにはレッズがボールを奪取できないと見るや、ジュビロディフェンスはボールをあまり大きく動かそうとはせずに前線の選手の疲労を回復させようと時間稼ぎまでする始末…。試合結果は3-1でしたが、レッズには昨年のセカンドステージにホームで圧倒した姿はなく、その差が戻ってしまったようでした。まあ、ここまで書けばネガティブ極まりないものですが、残念ながらレッズの標榜しているサッカーはジュビロのそれとは少し質が違うと思いますので(あれ程までのパスサッカーではないでしょう)、ジュビロのようになれ、とはいいませんけどね(ジュビロのように繋ぐサッカーがもう少し出来るようになれとはいいます)。

…あとは、あまり触れたくはないのですが、エメルソンの退場が大きかったよなあ、と。審判も人間ですから間違いもあるでしょう。が、だとしてもひとつの試合において判定基準が一定していないのはどうしたって納得が行くものではないですな。後半、ジュビロの選手が注意された(あるいは見逃された)プレーの中で、前半のエメルソン以上のラフプレーはいくつあったでしょうかね?甚だ、疑問です。

試合後、ジュビロの桑原監督は「11人対11人でも、ウチは勝った」というような話をされたそうですが、問題はそういったことではないです。同じ人数で最後まで試合をして、両チームがそれぞれ自分達のカラーを見せてプレーした結果、それでも3-1で負けました、ということならば「ああやっぱりジュビロはいずれ沈み行く船とはいえ、まだ強いな」と思えるでしょう(これは負け惜しみです)し、改善すべき点もクッキリと見えることでしょう。しかし、ああいったおよそ納得行かない形でエースを退場させられ、10人で60分以上を戦った選手たちを惨敗してしまったからといって擁護はすれども批難することは出来ません。審判によって試合を壊されたと一方的にいわれても仕方のないことだと思います。

確かに、戦術的にレッズに落ち度があることは認めます。守備の意識が少し足りないことも、組織としてどう守り、どう攻めるのかもあまり良く見えないこともありますし、現時点でのベストメンバーが組めてもうまく機能していません。解決していかないといけない問題点は、内部にまだいくつもあります。だからこそ、問題点を見えなくさせるような下手糞で曖昧なジャッジをしてもらいたくない。僕としては監督や選手たちに「主審の判定の不可解さ」を負けた言い訳のひとつに入れてもらいたくはないです。今は、チームを作り上げていく大事な時期ですから問題点があるのも、反省点が多くあるのも構いません。チームが今後、修正して強くなっていってくれればそれで良いです。それを結果的に邪魔した審判の判定に、憤りを感じました。

最後に、僕自身の反省点。ヤマハスタジアムは屋根のないスタジアムですから、分かってはいたとはいってもまさかあれ程までに、逆光になってしまうとは…。あれならば却って、雨が降っていたぐらいの方が写真を撮るのには良いかもしれない、と思いました(でも、避難場所がない…)。結論としてはヤマハスタジアムでのバックスタンドでの撮影は、ナイトゲームか(駒場よりも照明が明るいので全然問題なし)曇りの日が良い、ということでしょうか。また、今回はバスツアーで磐田まで乗り込んだのですが、とても楽しく道中を過ごせました(値段も思っていたよりもお安くて、懐的にも助かりました)ありがとうございました。


4月16日 まあ、まずまず


過日、私事でどうしようもない絶望感、というのを味わってしまいました。正直にいいまして、そのことからまだ吹っ切れていません。信じていたもの、信頼してきたことから裏切られるというのは、わかってはいたつもりですが本当に辛いもんですね。今までも何度か後ろから撃たれるといったことはあったのですが、流石に今回のは堪えました。…まあ、それが更新しなかった理由ではないんですけどね。ただ単にレッズについて考えが纏まらなかった、ということです。

それはさておき、デポルティボ・ラコルーニャがミランを倒してベスト4になっちゃいましたよ!もう、本当にビックリです。特に1stレグでは4-1と圧倒されていただけにもはや諦めてしまいましたが(どっちも好きなチームなので、特にどっちが上がっても良かったというのもありますが)、いやいやリアソールでのデポルティボ、カッコ良すぎました。4-0で昨季の覇者、ミランをぶっちぎるとは…!!僕は、何故かはわからないのですがこのチームに関しては妙に感情移入が出来ます。レッズの次に、真剣に試合を見て、応援できるチームです。世間的にはノーマークだったガリシアの他国籍軍が悲願のビッグイヤーを掲げることを、もはや僕は信じていますよ!

えー、ようやく本編に入ります。5節を終了しまして、レッズは2勝2敗1分け、順位が8位。総得点が11で総失点も11とちょっと派手な内容です。個人的には負け越さなかったのでまあ、それはそれで現時点ではアリだとは思います。とにかく、これらの数字を踏まえて今後のレッズを占っていきましょう。

攻撃に関しては、平均2点以上を奪っていますので合格点です。昨年同様とても頼りになる攻撃陣ですね。しかし、同じくらい失点が多いことでその努力が水の泡となってしまっています。でも、負けてしまった2試合に関してははっきりとした理由が存在するのも事実です。ひとつは、どちらも退場者が出ているということ。エスパルス戦は監督の采配に疑問を感じるので別としてもジュビロ戦のそれは早い時間、なおかつチームのエースであるエメルソンが退場ということもあって勝てる(点を獲れる)要素が減ってしまったことは否めません。また、もともとどちらのチームもアウェーでの戦績は悪く(本当にあるかどうかは分かりませんが)苦手意識もある?ようなのでとりあえず勝ち点が奪えたら儲けものというくらいの認識ではいました。

では何が問題か。失点するのはまあ仕方ないとしてその奪われ方、そしてその数の多さではないかと思います。昨年のガッチリマンマークではおよそ考えもしなかったマークの受渡しというやつが殊の外出来ていないというのがひとつ。それはそうですな、以前は右に行こうが左に行こうが相手にずっと寄り添っていったために裏を取られる動きというものを封殺出来ていましたから。それが今季はマークの受渡しがワンテンポ遅れるおかげで見事に足の速い相手FWに突破されてしまう場面を多く見る羽目になっています(セレッソ戦、大久保の2点目はまさにこれですな)。また、守備にかかる人数が少ないということ。ボールを奪われた際、その瞬間から守備は始まるはずですが、どうにもその意識が攻撃重視になっているせいか薄いような気がします。全くしていないわけではないのでしょうが、相手の攻撃を遅らせるチェックは常に前のポジションの選手からしていくべきであると思います。あとはもう、セットプレーからの失点の多さ。失点シーンを見ると、どうにも防げそうなものが多い感じがしてなりません(エスパルス戦のものは特に)。これもおそらく、マンマークを廃止したことと関係あるでしょう…。

おそらく、今の時点で失点を減らすことは大変な作業になることでしょう。というのも絶対に回避出来ない問題として本職のDFが足りないというのがどうしても出て来てしまうからです。ブッフバルト監督は当初、坪井、闘莉王、ニキフォロフ(あるいは室井)という選手で3バックを構成する算段だったでしょう。彼らを軸にしてゾーンディフェンスを構築し、残りの選手はあくまでも万一いなくなったときのオプションとして考えていたと思われます。そのうちの2選手が怪我で離脱し、坪井選手も代表でチームを離れがち、というのであれば戦術上の上積みが非常に困難な状況であることは間違いないです。更に、キャンプにおいても守備よりも攻撃を重視していたということなので、おそらくシーズン前から問題を抱えてのスタートだったということでしょう。

ブッフバルト監督の標榜するサッカーは観ていて楽しい。これは間違いないです。オフトのサッカーよりも攻撃に自由度が見られ、この頃では左右どちらでも縦のポジションチェンジから良い攻撃の形も見えるようになりました。だとしたら守備を考える上ではそのポジションチェンジをした際の空いた穴を誰がうめるのか、という細かい部分の約束事をはっきり作るべきですし(これはジュビロのように選手同士で作っていくべきだと思いますが)全ての選手が攻め急ぐのではなく、ペースを変えるということも必要です。オフト時代に横パスを繋いでいたことは、悪いことばかりではなかったはずです。攻めにおいて緩急をつけ、攻撃に幅を持たせる意味でも現状の攻撃に組み込んでいくべきスタイルだと思います(勿論それに依存し過ぎる、というのは良くないですが)。オフトの作ったものを忘れてしまうのではなく、ブッフバルトのサッカーに選手それぞれが活かしていく。ブッフバルト監督もオフトが残していった「高い守備意識」が選手各々にあると思ったからこそチーム戦術は攻撃から入ったのだと思いますし。

でも、現時点において僕は楽観も悲観もしていません。「これがギドのやりたかったサッカーなんだ」というのが見えて来ましたのでもう少し見守るつもりです。それに、全ては闘莉王とニキフォロフが戻って来てからかもしれませんしね。僕個人としては15試合で勝ち点30を積み上げられるチームになって欲しいというのが理想で、それができれば例え優勝を逃しても仕方がないと思っています。何せ、ジュビロが5試合で勝ち点15というハイペースで走っていますからね。この勢いを止められなかったレッズを腑甲斐無いと思うと共に、成長途中のレッズに昨シーズン以上の期待を膨らませているところです。

ただ、守備的MFを失ったら、勝っている状況ならばやはりFWを交代させて同じポジションの選手を入れるべきだと思います。エスパルス戦を4-3で負けたと知ったとき、前半2-0で逆転されるのは誰かが退場したからというのは想像出来ました。退場者が鈴木選手だったというので2得点した田中選手を下げて酒井選手を入れたのかと思ったらなんと室井選手を投入して、今まで試したことのない4バックにして守ったというのは流石に吃驚しました。室井選手を入れること自体は否定しませんが、それよりも先にしなければならないことがあったでしょうにね…。結果、奇策が完全に裏目に出てしまいました。ブッフバルト監督もまた、成長途中ということなんでしょうな…。まあなんにせよ、見所はたくさんあるということですな。


4月21日 見覚えのあるスタイル


18日のトリニータ戦におけるウルトラが起こした行動に関して、僕はそれを語る言葉を持ちません。何せ、自分をサポーターであると思ったことも余りないし(何試合かはありますが)、大体においてホームは勿論、アウェーにも全て応援に駆け付けるほどの情熱も持ち合わせておりませんので。僕が持っているのは「レッズが好きだ」という気持ちぐらいのものです。そしてそれは、スタジアムで僕がレッズの選手に対して直接表現すれば良いものであり、他のレッズファン(あるいはサポーター)に伝えるものではないと考えます。

ナビスコカップでの雪辱を果たすべく、また前節のエスパルス戦での大逆転での敗戦、そして止まらない失点をどうにか食い止めるためにブッフバルト監督が採ったのは、セットプレー時のエメルソン以外の全員守備、そして個人技頼みの引きこもりサッカーでした。最初テレビで見ていたときは、情けないことにそのスタイルがあまりにも以前見慣れたものであったので気付かなかったのですが、試合終了後のブッフバルト監督の「あまり面白い試合内容ではなかった」という発言やサッカーダイジェストの「逆戻りしたスタイル」というニュアンスの記事を見たあと、ああ、リアクションサッカーに戻ってたからかと思いました。

トリニータの組織は、非常に良く訓練された4-4-2。特に2列目と最終ラインの距離がとても狭いコンパクトなもので、ナビスコカップの時と同じものでした。そのときのレッズは前線の3人が蓋をするかのようなポジションをとってしまい、ほとんど機能させてもらえない感じ(というよりも、自ら首を絞めてしまったよう)でした。そしてトリニータの本当にシンプルなボール回しとダイレクトプレーによって、前半のうちに点差をつけられて、負けてしまいました。

今回レッズが施した策は兎に角裏のスペースを狙うこと。相手が最終ラインを積極的に上げてくるのであれば、オフサイドに何度かかっても構わないから足の速いFW陣に個人技で突破してもらう、そんなスタイルでした。多かったですねえ、ロングボールと単調な縦への放り込み。中盤以降が工夫も何もないパスをするもんだから、最初のうちはオフサイドにまんまとひっかかりまくりでした。でも、そんな策も何度もトライすれば何本かは決まります。それが4度決まって、結果的には4-1という大差で勝つことが出来ました。

昨年も似たようなサッカーだったんじゃないか、というのは誤りです。おそらく昨年の方がポゼッションはレッズの方が高いものでしたでしょうから。今回の試合でボール保持率がレッズの方が高かった、或いはレッズの方が良いサッカーをしていたという人はあまりいないと思います。やっぱり、サッカーは組織と個人がうまく組み合わさって行われるスポーツであるべきですよ。

…ただ、あくまでこの感想は試合後数日を経てのものです。試合を見ていた時点では、僕はそれなりに喜んでいましたから。足の速いFWにロングボールを放り込むというオフト以前の、もはや振り払うべき過去のレッズのサッカーに、反応してしまいましたから。

これは、まずいです。こういったサッカーを続けたら、過去2年間の土台なんてもう、なくなってしまいます。勝たなくてはいけないとはいっても、ブッフバルト監督の色までなくすようなスタイルを続けることは決して褒められるものではないです。守備に穴があるのは分かりました。レッズの攻撃陣は、3点ぐらいなら(11人いれば)奪えることも分かっています。ブッフバルト監督は自分のスタイルを失くさずに、現状のメンバーで失点を2以下にすることをまず考えるべきです。しっかり過去のサッカーに反応し、喜んでおいていうことではないのですが、そうでないと上位陣とまともに渡り合っていけないし、優勝は狙えないでしょう。以前のような安易なスタイルに戻ることでチームを退化させることのないようにしてもらいたいです。少しリーグ戦は期間が空きますが、29日にはまた、日本平でのナビスコカップ予選が始まります。代表メンバーのいない中での難しい試合ですが、勝つことのみの、この試合のようなサッカーではないことを願います。