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12月22日 同じ場所へ
先日の日記にも書きましたが、レッズの次期監督にブッフバルト氏、コーチにエンゲルス氏が決まりました。実のところ、ナビスコカップで優勝したその時に聞いた「オフト監督辞任」の後に出た新監督候補の筆頭は同氏でした。その後候補者を数名に絞ってプレゼンをさせているというような話もあったわけですが、結局の所は予想通りでした。
最早決定してしまったことなのでこれからはブッフバルト監督、よろしくお願いしますということになるのですが、そこで是非ともきっちりさせておきたいのは来季見られると思っていたオフト監督の3年目よりも新監督は良い成績を収めなければいけないはずなのに、何故監督経験のないブッフバルト氏を選んだのかという点ではないかと思われます。
12月30日号の「サッカーダイジェスト」誌上においてブッフバルト氏(公式アナウンスは発売時はまだなし)と犬飼社長のインタビューがありました。ここから、その答えに近いものが見出せるのではないかと思います(以下、「」は引用です)。まあ、実際の答えは来年の今頃にチームの成績として出ているはずですから、その結果と絡めて別の機会にまた書きたいと思います。
まず、犬飼社長はオフト監督が就任当社から掲げていた3年計画を「3年計画というより、『3年くれ』ということなんです。具体的な方法論が何にも記されていないから、僕は『2年でやってくれ』って言ったんです。そのかわり、補強はしましょう」として時間短縮は補強することで可能であるとしました。まあ、筋としては一応納得はできます。しかし実際に2年目でいわれたように結果を出したオフト監督に対して慰留することはせずに辞表を受け入れた…。この点だけは、やはり腑に落ちないのでいずれかの機会に御説明頂きたいところです。
さて、犬飼社長のブッフバルト氏の選出理由は「彼は2年間チームのアドバイザーをしていて、チームに足りないところや彼の意見をレポートにしています。また、彼ひとりでどうこうでなく、アシスタントに誰を連れてくるのかというのも重要です。経験がないからという意見もありますが、それはジーコにも同じことが言えるわけですよね」ということだそうです。また、ブッフバルト氏本人は「チームは今シーズンのセカンドステージで惜しいところで優勝を逃したが、時はすでに熟していると言って差し支えない」としてオファーを受けたとのことです。これだけを見れば、オファーのタイミングはちょうど良かったようです。アシスタントについても同氏は「誰をアシスタントにすべきか、かなり長い時間考えたのですが、エンゲルスよりも適した人材はいませんでした。ちょうど、いま彼がフリーであったことは、本当に幸運でした」といっています。僕も、このことは何よりも嬉しかったです。
というのも監督経験のないブッフバルト氏では不安、というよりもやはり心情的にブッフバルト氏に失敗してもらいたくないという気持ちが強かったので、オフト監督以上の成績を求めるのであれば一体どんな優秀なコーチを迎えるのだろうかと心配していたからです。コーチがいかに経験があっても、日本人をよく知らなければ最初から良いスタートは切れないでしょうから。その点、エンゲルス氏ならいろいろなチーム(フリューゲルス、ジェフ、パープルサンガ)で監督もしているし、日本語も問題なし。何より若手育成に秀でた監督として実績があります(今年の天皇杯決勝の優勝監督はこの人でしたな)。レッズにとってのヒーローであるブッフバルト、それをサポートするのは日本に明るいエンゲルスというコンビは、今までのオフト・ヤンセン体制に続き良い組合せであると思います。
ただ、ブッフバルトとジーコを同列で考えるのはちょっと厳しいです。代表監督とクラブチームの監督では、扱う選手の質も違えば拘束時間も違うわけですから。だからこそ次に知りたいのが監督はどんなチームを作るのか、社長にはどんなビジョンがあるのかということでしょう。オフトが作った土台に、どういったものを更に積み上げるのでしょうか。
ブッフバルト氏が掲げるのは「日本人の若手選手を育てること、いちばん良いのは生え抜きのタレントを起用することです。(中略)日本ならではのシュツットガルトを作りたい。ブンデスリーガで私自身が10年間プレーして成功を収めたこのクラブをひとつのモデルとして、そのエッセンスを日本の状況にも応用したい」ということだそうです。氏が現役時にプレーしていたシュツットガルトは自前のユース、アマチュアチームのおかげで窮地に立たされていた状態から立ち直ったそうで、レッズでも同様にユースの活力を生かすやり方を踏襲したいということだそうです。また犬飼社長も「まずは5年後には3人から5人位はユースからトップチームに上げたいというのがあるんですよ。(中略)最低でも3人はトップチームに上がって、その選手が中核を担って、彼らがレッズの戦力として常に優勝争いをするという具合に、この5年間でそこまでは作り上げたい」といっています。これもまた個人的には喜ばしい考えです。
僕は、レアル・マドリードまでとはいわなくても「ジダン(外から優秀な選手を獲得する)とパボン(自前で優秀な選手を育てること)」ができているチームにレッズがなって欲しいと思っています。どちらかといえばレッズは補強はしても育成が出来ないクラブでしたので、サンフレッチェやガンバ、ジェフ、Fマリノスなどのユース出身の選手たちが多く主力で活躍しているクラブが羨ましかったりしました。そういった選手が多ければ多い程クラブに対する愛着もより増していくと思います。中学生の頃から知っている子供達が5年後、トップチームで主力として活躍する、ということを僕は想像するだけでも楽しいし、サポートにもより力が入るのではないでしょうか。
他にも引用したい箇所はあるのですが、とりあえずは監督、社長共に「若手の育成」に関して非常に重点を置いていることが分かりましたし、それはおそらくサポーターやファンにとっても、してもらいたいことであると思いますので(少なくとも僕は強くそう思います)、現場とフロントの方向性、ビジョンとしては間違っておらず、同じ場所を目指してくれていると思いました。ただ、やっぱり始動しないと何も分かりませんから不安が完全になくなったわけではありません。退団してしまった選手もいて、各ポジションの選手層が厚いとはまだまだいえません。ましてや来年はオリンピックやワールドカップ予選もあり、厳しい台所事情で乗り切っていかなくてはいけない時も出てくるでしょう。そのためには若手の台頭も望みつつ、やはりもう少し選手補強してもらいたい所です。5年後を楽しみにしつつも、とりあえず現時点では積極的に補強に動き、良い選手を獲得して下さい。そして、僕達やなによりブッフバルト監督を早く安心させてやって下さい。
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